2017年8月14日(月)~16日(水)


針ノ木谷古道は、かつて長野県と富山県とを結ぶ交易の道でした。
明治11(1878)年には有料の新道ができ、外国人登山者が歩いた記録もあります。
また、戦国時代、富山藩主であった佐々成政が徳川に援軍を要請したルートとして言い伝えられている歴史の道でもあります。



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昭和38(1963)年に、黒四ダムが完成し、黒部湖の横断は、それまでの吊り橋から1日数本の渡し船に変わり、不便さもあり徐々に道は荒廃していきました。
かつて黒四ダムの設計に携わった、船窪のおとうさん(船窪小屋の前の主人:松澤宗洋氏)とおかあさん(松澤寿子さん)が始めて、2007年に、富山県チロル山の会と船窪道しるべの会とで2年がかりで復活させました。
以来、登山道整備を行ってきました。

昨年は積雪が多く、前の週に台風の通過があり、天候もあまり良くなかったので、
今回の作業にあたっては、水量が心配されましたが、比較的少ないように感じました。
また、当日は、作業中にカンカン照りになったり、雨降りになることがなく、作業は順調に進みました。

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◆赤テープ、スプレーペンキによるマーキング
道を見失うことのないよう、赤テープをつけます。(じゅんちゃ会長)

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◆下草を刈り取ります(事務局つだっち)
朝露で通行する皆さんが足を濡らさないように。
視界を遮るような枝、足を引っかけてしまうような枝をのこぎりで切っていきます。

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そして、先日草刈りを行った、会計塩ちゃんの作業を合わせ、
今年度の針ノ木谷古道(船窪出合~平の渡場)の整備は、無事に完了しました。

渡渉点は、8か所ほど。
水量にもよりますが、登山靴では濡れてしまう箇所があるものの、飛び石伝いで行くことができます。
各渡渉点の両岸に赤テープやマーキングがあります。
ただし、川の流れは常に変化します。
足を運ぶ岩の位置や距離などを確認してから、渡ってください。

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途中でみかけたアサギマダラ

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季節を変えてまた訪れてみようと思います。

イチバンの登山道整備は、「歩くこと」だと思います。
多くの人が歩いて、踏み固めることでようやく道になります。

皆さんもこの針ノ木谷古道をぜひ歩いてみてください!


事務局 つだっち



<平の渡し(平の渡場~平の小屋)>
黒部ダムの完成により黒部湖によって分断された登山道を連絡するために開設された渡し船です。
関西電力が運営しています。(平ノ小屋(山小屋)に運航を委託)無料です。
運航期間:6/20~10/31
平の小屋発=6:00、10:00、12:00、14:00(7/1~9/30)、17:00
平の渡場発=6:20、10:20、12:20、14:20(7/1~9/30)、17:20
平の渡場から乗船される際は、必ず船着き場で待機してください。
平の小屋から見て船着き場に人がいない場合は、運航を中止することがあります。

<登山届を提出しましょう!>
平成28年7月より、船窪小屋への登山道は、
県条例により、登山届の提出が義務付けられました。